(荒部 好)

『絢爛たるグランドセーヌ』第1巻

Cuvie(キュービー)著

ビッグコミックスピリッツにバレエ漫画『昴』が連載されて話題となり、2009年には映画にもなった。その後も京都国際マンガミュージアムが2013年7月から「バレエ・マンガ展」を開催し、海外からのファンも多く集めた。

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今度は有吉京子の『SWAN』や『ニジンスキー寓話』も刊行している秋田書店から、チャンピオンREDで連載されていた『絢爛たるグランドセーヌ』が、コミックスとして刊行された。著者は京都を拠点に活躍しているCuvieで、代表作は『籠女の邑』(講談社)『NIGHTMARE MAKER』(秋田書店)など。バレエの経験もあるそうだが、村山久美子が漫画監修にあたり、東京バレエ団の上野水香が推薦文を寄せている。

第1巻では、クラシック・バレエに魅せられた少女、奏(かなで)が滝本伸子バレエ・スタジオでバレエを習い始め、そこで遭遇する様々の出来事を描いている。
バレエを始める少女たちに共通する「トゥシューズへの憧れ」と、そのために体験しなければならないこと。バレエシューズで踊ることについて、知らなければならないことなどが、ドラマ仕立ての中で説得力をもって展開している。
クラシック・バレエの世界には、踊ることだけでなく舞台を創るために必要なことも多い。そうしたことも毎日毎日のクラスやリハーサルを頑張りながら知り、学んでいく。そして同時にダンサー自身も人間的に成長していく、という視点がこのコミックスの中にはバランス良く配慮されている。
こうしたコミックスを読みながら、新しい世代の素晴らしいダンサーが誕生してくるかもしれない、という期待を抱くことは、じつに素敵なことだ。

『絢爛たるグランドセーヌ』第1巻
Cuvie(キュービー)著
秋田書店 刊
定価 本体562円+税