昨年のトニー賞を取ったブロードウェイミュージカル『アラジン』を観に行きました。

この作品はとても人気が高く、良い席がプレミア席として2倍の値段で出ていました。私は友人にお願いしてカンパニーが持っているとても良い席を取ってもらいました。
バレエのチケットは高額ですが、ミュージカルのチケットも人気作品は高額になりましたね。今回は$175でしたが同じ席が$200から$300でも売られていたので、ビックリです!ウェブサイトによって値段や扱っている席など違うので良く比べて購入するのをお勧めします。

Photo:Mami Tomotani

最初のオーバーチュアからとても盛り上がり、美しい幕に音楽に合わせてライトアップされ観客も興奮気味でした。もちろん、ジニー役が出てくると拍手喝采です!
街のシーンは、舞台が狭そうに見えるぐらいアンサンブルがたくさん踊り、歌って、賑わっている様子が良く感じ取られました。
ジニーのシーンはさすがに面白く、パワーとあの有名なディズニー映画のようにスピーディーでしたが、役者さんは本当に息が切れていました・・・。舞台奈落から登場しますが、ランプから登場する感じはさすがですね。終演後に舞台裏を役者の方に案内してもらいましたが、この登場の穴、かなり小さくてビックリです。ちょっとでも立ち位置が違うと頭や体を打ちそうでした。良くあの大きな体のジニーがここから出てこれたな。と思うぐらい小さいです!

Photo:Mami Tomotani

曲も聞き覚えがある曲なので、生オケで目の前で聞くと素晴らしいですね。
あの有名な空飛ぶ絨毯のシーンは、「ディズニー!!」という感じで、ディズニーファンも喜ぶと思います。夜空が照明でとっても綺麗ですよ。 絨毯も色々な方向に向き、どうやって飛ばしているのだろうとずっと見続けて考えてしまいます。夜のシーンだからワイヤーが見えないのかな。と思っていると昼のシーンでも飛ばすし、流石ですね。だからチケットも高くなるのでしょうね。

衣装も本物のクリスタルをたくさんつけていて、案内してくれた役者さんもやっぱりディズニーはすごいよ。と言っていました。彼は12月から参加したそうです。演じる役を観た時から「これはやれる!」と思い、直ぐに全部覚えられ、スムーズに役に入れたそうです。
彼の3人のシーンもハーモニーとユーモアで面白かったです。映画の『サボテン・ブラザーズ』を思い出した、と彼にも言いました。

アラジンとジャスミンもとても良かったです。有名な歌のシーンは素敵でした。
女性アンサンブルは良かったのですが、男性アンサンブルはこれがブロードウェイのレベルとは言えないな、とちょっと思いました。一緒に観に行った母まで同じ意見でしたし、リフトを失敗していましたが、その後ちょっとお互い笑っているのも私にはしっかり見え、ロングランに慣れてきたのかな、と思いました。

Photo:Mami Tomotani

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カシーム役のSteel Burkhardtさんと

昔、ブロードウェイの『キャッツ』を観に行った時も、ほとんど役者がマーキングしているようにだれててビックリしたのを覚えています。
これはブロードウェイでも有名だったみたいで、『オペラ座の怪人』も一度こんな感じで、だれてきたのがあからさまにわかる時があったそうです。でも『オペラ座の怪人』は直ぐにダンスキャプテンなどスタッフを変え、チェックもし、常に素晴らしいエネルギーをキープしたから続いて、『キャッツ』の方は終わったとも役者たちは言っていました。
この『キャッツ』もロンドンで再演され、いよいよブロードウェイにも来るみたいですが。『キャッツ』が上演された頃に生まれた役者や生まれていなかった役者が演じるのだなと思うと、凄いですよね、時の流れの速さが!
私も劇団四季で昔出演していたので、観に行こうかなと思っています。ロンドンの方は私と一緒にマシューの舞台に出ていたダンサーたち(もちろん私の子供役をしていた)も出ています。

『アラジン』はどの年齢も楽しめる作品で、音楽が楽しいのでお勧めです。
友人曰く、ディズニーランドの方は「客席に魔法の絨毯が飛んで来て凄い!」だそうです。そちらのショーも観に行きたいな。と思いました。
観客が舞台と一緒に興奮して、笑って、劇場全体のエネルギーが上がるので、観終わった後気持ちが良いですね。

Photo:Mami Tomotani

終演後に役者さんに会って舞台裏ツアーをしてもらいましたが、他にもグループが舞台上で役者さんと写真を撮ったりしていました。
初演の『ライオンキング』の時は、ディズニーはとても厳しかったそうですが、その『ライオンキング』もバックステージツアーをするように。お客さんを集めるために、どこの劇場もいろいろと楽しいイベントなどでアピールしています。
私も、希望があれば家族、友人を私の出演した舞台裏を連れて行ってあげています。前回も友人のお子さんを『シザーハンズ』の舞台裏に連れて行ってあげ大喜びでした。もちろん、舞台監督に了解を得ます。

案内してくれた役者さんからいろいろな衣装、セットを見せてもらいました。最後にジニーが出すランプと自由の女神の像を見せてくれ、「日本のジニーは何を出すのかな?」と言っていました。
舞台裏もそんなに大きくなく、『オペラ座の怪人』のようにセットがレールで出て行くので、舞台裏も全員振付のようにどこに立っていつ移動すると決まっているそうです。
役者のエージャンシーが言うには、今は役者やカンパニーがどんどん写真や動画を出してお客に興味を持ってもらうので、写真撮影も大丈夫でした。
私は、母と夫の母を連れて行きましたが大喜びでした!

2回公演後の夜遅い終演後に、案内してくれたこの役者さんに感謝します。
日本も劇団四季が『アラジン』をオープンしましたね! 楽しみですね!

Photo:Mami Tomotani

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インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/

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