ダイアリー ~ダンサー日記~

友谷真実さん [ プロフィール ]

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。

http://ameblo.jp/mami-tomotani/

From U.S.A 友谷真実

大々的なNew Adventures companyのオーディションがありました。

4月から『シザーハンズ』のオーストラリア公演、パリ、ロンドン公演のリハーサルが始まるためと、来年の『ザ・カーマン』、2009年から2010年に予定の『スワンレイク』のためです。

審査員はマシュー・ボーン、エタ、スコット、そしていつもダンスキャプテンをしているアダムとレイチェル(ランカスター)でした。

120人の女性と90人の男性を4グループに分けて行われました。
女性陣たちは『ザ・カーマン』の2幕のトレイラ・トラッシュの踊りと、『Highland Fling』の1幕の結婚式の踊りを、男性陣は『ザ・カーマン』のボクシングダンスと『スワンレイク』2幕を踊ったそうです。

この中から男女30人ずつが次の日にも呼ばれました。
二日目はペアになって『シザーハンズ』の1幕の子供たちのバーベキューのダンスと2幕のクリスマスのスウィングダンスをしたそうです。
ペアダンスの場合、ラッキーだと良い相性の相手と組めますが、そうとも限りません!(笑)
でも、審査をしている人たちには、きちんとそういうのが見えているそうです。
例えば、「この子は良いけど相手の子が良くないからこの踊りが大変そうに見える。」など。
また、今すぐ完璧に出来てないけど、スウィングダンスのスタイルを正確に持っているダンサーなどは、きちんとマークしています。

今回はカンパニーの将来のために、たくさんの若いダンサーたちが見られて良かったみたいです。というのも『Play without words』に出演したメンバーたちも結婚や出産、あるいはカンパニーに5、6年いるともうここでは十分吸収できたとして次回からは他のカンパニーに入団したり、あるいはまったく違う仕事をするなど去って行きます。
『Highland Fling』のメンバーはカンパニーでは中核なのでまだ大丈夫ですが、いつかは去って行くでしょう。もちろんマシューが40代以上をキャラクターとして必要にする作品を創ればまたその公演だけに戻るダンサーもいると思います。例えば『シザーハンズ』の大人役は40代以上でも出来ますが、残念ながらツアーが多いので家族や子供、パートナーと離ればなれになりたくないと思い、なかなかツアーに参加する人はいません。

だから今回、若い才能を見られたのはとても良かったみたいです。
オーディションではバレエやコンテンポラリーが巧くても主にキャラクターと、マシューの作品の様々なダンスのスタイルを出来るかを見たそうです。
ただ、参加者は全体的に覚えが遅かったみたいで、審査員たちは驚いていました。早く覚えることはNew Adventures companyでは必要です。他のコンテンポラリーやミュージカルのカンパニーのようにリハーサルが1ヶ月以上はありません。どれだけ短期間で仕上げられるか、また、2役を同時に覚えないといけないのが普通なので覚えが遅い人はあまり使われません。しかしこの訳は、スポンサー側がなるべく安くリハーサルをあげることなので、あまり良い事とは言えませんが。
スポンサーやプロデューサーの方たちとのミーティングではエタなどが「最低でも4週間か5週間リハーサル期間が必要です。」と訴えるのですがなかなかそうはいきません。4週間でも短いのに今回は3週間だったので大変です。舞台の内容ももちろんですが、怪我人もたくさん出てしまい結果的に他にエクストラを雇ったので、リハーサルを長い期間にした方が良かったのではないのでしょうか。
プロデューサーの一人の方が「今回は前回のメンバーが戻ってやってくれると思ったから短いリハーサルでいいと思った。」と言っていました。
おかげで2月に入りましたが、私たちは2役目や3役目のためのリハーサルを公演の合間にまだやっています。

オーディションの話に戻りますが、今回は10人が『シザーハンズ』に合格しました。他にキャラクターが合えば、『ザ・カーマン』と『スワンレイク』に呼ぶそうです。
シザーハンズでは前回エドワード役のカバー〈注1〉だった、マシュー・モルトハウスがメイン(エドワード役・ファーストキャスト)に決まっています。
それで先週、エドワード役のカバーのオーディションがありました。これは受けたい人が全員受けられるのではなく、カンパニーから呼ばれた9人だけです。
ペグとの最初の演技のシーンと、クリスマスダンスのソロと、キムとのデュエットをしたそうです。
カンパニーメンバーも何人か呼ばれて新しいダンサーたちと一緒にオーディションを受けました。そして、今『NUTCRACER!』に出ているドミニクがセカンドキャスト〈注2〉のエドワードに決まりました。これは、本人とごく少人数のカンパニーメンバーしか知らないのですが、エタにこの「踊りある記が3月10日付で日本語だから載せても良い?」と承諾を得ました。(笑)
フレッシュになった『ザ・シザーハンズ』楽しみですね!

(注1)カバー:ファーストキャストとセカンドキャストが怪我や病気で出演できないときだけ出演する人のことをいいます。
〈注2〉セカンドキャスト:週に1~2回出演できる人のことをいいます。

[2008.03.10]