『The Car Man』の公演が始まりました。

やはりスタジオで演じるのとは違い舞台ではセット、衣装、照明が入り、特に2幕では血をたくさん使うのでリアリティ、緊迫感があります。週8回公演ですが、1回公演の日は他のキャストのため通しリハーサルをしたので、9回公演をするのと同じでした。毎日午前中から夜の10時、11時まで劇場にいたのでみんな相当疲れています。もちろん、オーバタイムだとその分支払ってもらうのですが、かなりハードでした。
私を含め『シザーハンズ』のメンバーや『スワン・レイク』からのメンバーは8月の休みが待ちきれません。

『The Car Man』の公演に話を戻しますね。
7年前に上演した時は、イギリスでもセックスシーンや暴力シーンがあるのでお客さんが途中で帰ったり「好き」か「嫌い」かのどちらかと、はっきりした意見が多かったです。
しかし、この7年、世界中で色々な事が起こり変化していったように、お客さんたちもニュースや映画などでたくさん暴力シーンを見るようになったのか、反響がとても違います。今回はみなさん楽しんでいるようです。エタもミケイラも7年前とお客さんの反応が変わったのに驚いています。また、7年前とはダンサーたちも違うのでキャラクター作りも変わりました。『スワン・レイク』が毎回メンバーによって少し変わったように、メンバーによって自然に変わることは無理がなく良いと思います。DVDを見た方は違いが解ると思いますが、オリジナルメンバーが演じたようになぞると、リアリティがなくなるので演じる方も楽しくありませんしチャレンジではないのですぐに飽きると思います。もちろん、大まかな筋や良い所はそのままキープしていますがそれはマシューの仕事で、彼がオリジナルのようにしたい時は私たちに指示してくれるのでそうします。

けんかのシーンでは、実際に殴ったり、蹴ったりしているように見えるためのテクニックを教わりました。怪我をしないようにみんな気をつけていますが、メインを含めみんな毎日小さなキズが知らないうちにできています。

前回に話しましたようにシューズはダンスシューズですが、残念ながら2幕のトレイラ・トラッシュのシューズはその年代のスタイルをだすため普通のヒールです。
踊るためのシューズではないのでとても痛く、バランスがとれず困っています。

今年は日本公演がないので、もしヨーロッパにいらっしゃる時は是非見に来て下さい。
下記が『The Car Man』のホームページです。ツアーのスケジュールがチェック出来ます。http://www.the-car-man.com/

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/

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