フー、やっとホリデーです!

私は去年の10月からホリデーがなかったのでゆっくり充電をするつもりです。
まずは、この2ヶ月だけカンパニーの友人、エタの家に滞在しています。
エタの子供イザベルは10歳で毎日色々とおしゃべりをしますが、これはとても私の英語の勉強になります。
時々、一緒に夕食を作ったり82歳のエタのお父さんもいらっしゃるので一緒に飲んだり?! 一般の家庭を経験しています!
まー、エタの家では『Swan Lake』や『シザーハンズ』のキャスティングの話など出たり、洗濯籠がオリジナルの『Highland Fling』で使われていた物だったり、オリジナルの『Nutcracker!』人形や色々なポスターが飾られているので普通の家とは思えませんが。

今回のホリデーはドイツのデュッセルドルフに行きました。
以前の「踊りある記」に紹介した友人のダンサー秋谷悦子さんに会うのもかねてです。彼女はダンサーとしてrodolpho leoni danceに所属していて、他に色々なカンパニークラスやデュッセルドルフのオープンクラスでも教えて活躍されています。

デュッセルドルフではとてものんびりできました。
K21という美術館に行きましたが、人も少なかったので2時間もかけてコンテンポラリーの作品を堪能しました。建物自体が美しくお庭や外見とは違い中はモダンです。
最初の作品は部屋いっぱいにスピーカーが置いてあり、空襲のような音がそのスピーカーをまわるたびにスピーカーの間にあるガラスが振動します。この音はスピーカーを通さず聞こえ、とても生っぽい作品でした。他に印象に残ったのは、真っ黒なMonk(修道士)、真っ白だけど制服から出ている顔や体は骸骨のDoctor(医者)、真っ赤なDealer(売買業者、証券業者)で彼らのAuthority(権力)、Seriousness(真剣身のなさ)、Power(支配力)と説明されているきついユーモアーの作品などでした。

K21

K21

一番楽しかったのが大きな写真でそれぞれの違う時期に同じ場所で、ある作品を眺めている人たちを作品側から写している写真です。眺めている人たちはみんな一様に上を向いていて、UFOを見ているようにびっくりして口を開けている人たちや、難しい顔をしている人、ひそひそと馬鹿にしているような笑いで話しをしている人たちなど、いったいこの人たちは何を見ているのかと反対に想像をかき立てる作品です。
何の作品を見ていると思います? 私は思わず、そこに立っていた係の人に尋ねました。するとそのおじさんはうれしそうに簡単な英語で「パリの美術館でミケランジェロを見ているんだよ。」と教えてくれました。そしてこっちにおいでと呼ばれるまま写真に近づくと見ている人の中の一人の眼鏡にそのミケランジェロの彫刻がはっきり小さく映っていました。思わす私も係の人もお互い笑って、とても楽しかったです。

反対にミステリアスなのは作品ではなくこの美術館にいる係の人たちで、さっき2階で見たむっとしたような表情のドイツ人のおばさんが5階に行った時に同じ様に立っていたのは不気味でした。持ち場を変えているのを知らない私はそこにある作品よりも私の後ろに立っているその人の方が気になり、「絶対さっき見た顔、いつ階段を上って来たの?つけられているの?」と広い美術館で人もいなかったので怖かったです。

さてデュッセルドルフのオープンクラスですが、Tanzhausと呼ぶ場所でとてもきれいでスタジオの数もたくさんありました。更衣室も男女別でシャワーもあります。エッちゃん以外にはヒップホップで日本人のItsujiという男性の先生がいらっしゃるそうです。彼はイギリスの有名なポップ歌手に振付したりと人気のある方だそうですよ。

エッちゃんは来年から日本に戻られます。日本では、Rui Ballet Academy、そして、もう1つは All Japan Ballet Unionに勤めるそうです。もちろんフリーとして色々なところで踊ったり、教えたりされると思います。みなさんもお時間があったら彼女のクラスを受けに行ってドイツの空気を感じてくださいね。

Tanzhaus(ダンススタジオ)

Tanzhaus(ダンススタジオ)

オープンクラスのボード

オープンクラスのボード

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/

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