ダイアリー ~ダンサー日記~

友谷真実さん [ プロフィール ]

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。

http://ameblo.jp/mami-tomotani/

From U.S.A 友谷真実

A HAPPY NEW YEAR !

2018年、明けましておめでとうございます!
この1年をどう過ごすか、どんな出会いがあるか、新たな挑戦は何か、違う世界に連れて行ってくれる舞台を何本観られるかなど皆様ワクワクされていると思います。
今年の最初の舞台はなんですか?
私は、オペラにしようと思っています! このことはまた次回に書きますね。

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今年最初に書くのはロンドンでオープンしたばかりで、ブロードウェイではチケットが$1000以上(10万円以上)に高沸していると言われる大ヒットのミュージカル『ハミルトン』です!
私は、ブロードウェイの次にオープンした西海岸、ロサンジェルスで観劇しました。もちろん、チケットは取れず、取れても$800以上するのですが、(これは先にチケットを購入された方が再度売るときに値上げをするからです。この方法は出演者やスタッフには一銭も入らないので、禁止にしてほしい、と関係者は言っています)私は、日本でも来日したことのあるミュージカル・プログラムのTBEの講師、ジュリアンがハミルトンの音楽監督に就任し、カンパニー・チケットを取ってもらいました。ラッキーでした!
ヒップホップのミュージカルと聞き、大ヒットもあり、「ヒップホップが分かるかな? 意味がわからないと感動しないし、こういう大ヒット作はファミリー向けで私は感動するかな?」と思いましたが、ハイ、素晴らしいです!! あっぱれです!!! スタッフ達は天才です!!!!

1801mami_9146.jpg 音楽監督、指揮のJulian Reeve

ハミルトンは、アメリカの歴史に出てくる、孤児で移民でもありそこからアメリカの建国の父の一人になって偉業を達成した実在の人物です。現在の10ドル紙幣の肖像画にもなっています。そのハミルトンのお話ですが、あの激動のアメリカの歴史と一緒に、ヒップホップの音楽でお話が進んでいきます。『インザハイツ』(原案・作詞・作曲)のプエルト・リコ系移民のリン・マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)さんが、原案・脚本・作詞・作曲を全てした作品です。
まずは、音楽が素晴らしい! 耳に残ります。ディズニーなどアニメーションで聴いている馴染みの音楽ではない、オリジナルなのに心に残る。歌詞と物語がぴったり合って、少しずつアレンジが違う感じでリピートもされる曲もあり、普通に想像するヒップホップとは違います。
そして、キャスティングが素晴らしい!! この役はこの人以外にいない、というほど完璧なキャスティングです。もちろんブロードウェイのカンパニーもいるのですが、こちらも素晴らしいです。
音楽監督のジュリアンが、「ロンドンはオープンするのを8ヶ月遅らせたのは、キャスティングがうまくいっていないから。それほどそれぞれの役ができる人を見つけるのは難しい。」と言っていました。
それにしても日本で行われた時のTBEの受講生はラッキーです!このジュリアンから『ハミルトン』の歌を教わったのです!

次に感動したのは、ステージングです。特にシーンチェンジ! あっという間に次の場面になり、ダンサーたちもマジックのようにいろいろなところから出たり、はけたりします。どうやって出てきたか?はけたか? 気づかないうちにステージのキャストが変わっています。
セットは、シンプルです。盆があり、立体な2階建てのセット以外は、ほとんど大掛かりなセットの転換はありません。
このシーンチェンジの振付、演出は学べます。ダンスも素晴らしいです! たくさん回る、アクロバットがたくさんある、テクニックを見せるなどではなく、ストーリーを伝えるためのダンスです。マシューのカンパニーメンバーたちは、ジェスチャーぽい振りはマシューと似ているね、と話していました。やはり物語をメインにすると心からの動きになるのでしょうね。
また、コンテっぽい抽象的な振りもあり、私は好きでした。
例えば、振り自体を見ると、どんなシーンかあからさまにわからない、でも全体で抽象的にそのシーンの感情を表している感じです。
決闘のシーンがありますが、音楽、歌、演出が観客をドキドキさせます。とってもシンプルなやり方なのですが。

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また、人間として、父としてのハミルトンの弱点も表していて、スーパーヒーローにしていないところが、心に残ります。
アメリカのすごいところですが、ロックフェラー財団がニューヨーク市内の公立高校に通う高校生向けに、『ハミルトン』を$10で見られる補助金プログラムを始めました。予算は、約175億円超です。ハミルトンの肖像画の10ドルで観に行けるのです。さすがですね。また、公立の生徒でなくても、毎日ロータリーで抽選して何名かは$10で観られるそうです。
次はどんな作品を彼は創るのでしょうね。ハミルトンと同じで天才は、どんな環境でも見出されるのですね。
「踊りある記」の読者の皆さまも、健康でいて、ワクワクする挑戦、新しい経験ができる1年となりますように。


追伸:ハミルトンの音楽監督、ジュリアンも指導に来た、素晴らしいブロードウェイミュージカルのクラスを日本で受けられるプログラム、The Broadway Experience (TBE)が3月末、山梨で宿泊付きで行われます。食事も付いていますので、お子様一人でも参加できます。1月からは限定で8名募集しています。
アダルトコースも3日間だけあります。こちらは、3月まで募集をしています。
詳しくはホームページをご覧ください。
https://www.thebroadwayexperience.com/tokyo

日本お問合せ先:tbetokyo@gmail.com
開催期間:3月26日〜3月31日。宿泊、食事付き。
対象年齢:11歳〜24歳。
場所:(学)日本航空学園ウィングシアター山梨スタジオ
アダルトコースは3月27日〜29日の3日間です。
対象年齢:20歳〜30歳。
フェイスブック:
https://www.facebook.com/TBEJapan/

 

[2018.01.10]