4月はロシアの都市サンクトペテルブルクとペルミ、そしてラトビアの首都リガ、ドイツの首都ベルリンに行ってきました。

サンクトペテルブルクでは、ワガノワバレエ学校やエイフマンバレエ学校を訪れ、マリンスキーバレエのクラスを受けたり、バレエ団のリハーサルを見学ました。
ワガノワバレエ学校では、25年前からお世話になっている、リュドミラ・コワリョーワ先生やマリア・グリバーノワ先生のクラスを見学しましたが、圧巻!
本当に勉強になりました。コワリョーワ先生は別名、"魔法使い教師"。先生に習うと強く美しくなる、と言われている程ですが、25年前にお会いした時から変わらないエネルギーで素晴らしいレッスンをされていました。生徒達のラインの美しさ、クオリティの高さにも溜息が出る程でした。

エイフマンバレエ学校は、素晴らしい施設で驚きました。3年前に新しく建てられた建物はまるで今日オープンしたかのような美しさ、綺麗でモダンな作り、寮も備わっていて7歳から入学出来ます。
クラッシックレッスンの他、エイフマンバレエ学校で特別に行われているクラスも見学させていただきました。特別クラスはインプロビゼーションのクラスです。12、3歳の子供たちが、まるでエイフマンバレエ団の公演を見に来たかのような動きをしていていました。その日の課題で与えられた人物になりきり自分達で動きを作り、個性を放ちあっていて驚きました。
これからますます楽しみなバレエ学校です。

4月12日

マリンスキー旧劇場で「ラ・シルフィード」を見ました。
今回は、旧劇場で見ましたが、エメラルドグリーンの内観が金できらびやかに飾られ豪華そのもの。いるだけで華やかな気分になる劇場で、私が海外で初めて訪れた劇場です。
観光客も多数いらしていて外国語が飛び交う劇場。3月31日から4月10日まで行われていたフェスティバルに引き続き満員でした。
ダンサーたちは日々違う作品を上演している疲れも見せず、すばらしい踊りを披露してくれました。

4月中旬

ペルミバレエ学校のクラスを見学しました。
卒業クラスの8年生から、7年生、6年生、5年生と色々なクラスを見学しました。
ワガノワメソッドを引き継いだバレエ学校としてレベルも高く、卒業テスト準備中だった卒業クラスのセンターレッスンは正に一つのバレエ作品を見ているようで、流れも動きもフォーメーションも美しく感激しました。
ペルミの人たちは本当に暖かく、いろいろなところで優しく助けていただき、やさしい気持ちで過ごすことができました。

ペルミバレエ学校レッスン (C) Emi Hariyama(すべて)

ペルミバレエ学校レッスン (C) Emi Hariyama(すべて)

ペルミバレエ学校レッスン (C) Emi Hariyama

ワシリエフマスタークラス

ワシリエフマスタークラス

ペルミ アラベスク国際コンクール会場

ペルミ アラベスク国際コンクール会場

4月14日から24日まで開催された「アラベスク国際バレエコンクール」の模様はまた別にレポートいたします。

4月22日〜24日

リガ国際ダンスコンクールが開催されました。今年で11回目になるこのコンクール。今回は私も3度目の審査員を務めさせていただきました。
1日目は、クラシック部門。コンテンポラリー部門。
2日目は、コンテンポラリー部門、ジャズ部門、民族舞踊部門、振り付け部門の審査が行われました。
審査員は、ワガノワバレエ学校、モスクワバレエアカデミー、モイセーエフバレエ学校校長、アメリカから2名、ポーランド、フランス、イタリアなどから10名が行いました。

(審査員英語リスト)
Philippe Lormeau - Prof. Liones Conservatory , head of choreography department.
Jeļena Perļina - Assoc.prof., Moscow Academy of Ballet, head of choreography department.
Regina Kaupuza - Coach of Latvian National Opera, Manager of Riga Choreography School, Educator of Latvian Music Academy department of choreography, president of Latvian Balet and Dance Guild
Gunta Bāliņa - Assoc.prof. , educator-coach of Latvian National Opera, lecturer of choreography department, Latvian Academy of Culture, educator of dance in Daile Theatre.
Yury Petukhov - Prof. The Vaganova Academy of Russian Ballet , Artistic Director of the Russian Classical Ballet Palace theatre, People's Artist of Russia, State Prize Laureate of Russia, Laureate to International Ballet competition (Russia);
Gyuzel Apanaeva - People's Artist of Russia, Director of Moiseyev Dance
Emi Hariyama - International Arts Director, Ballerina (Japan);
Kenneth Ludden - Director of Margot Fonteyn Academy of Ballet (USA).
Sławomir Gidel - Artistic director at Ballet School in Gdansk.
Joseph Morrissey - Joseph Morrisey - Director of Dance at the Interlochen centre for Arts, formally the Director of Artistic Planning and Touring for the Hong Kong Ballet. Danced with the Bavarian State Ballet, the Boston Ballet and the Charleston Ballet Theatre.

リガコンクール

リガコンクール

コンテンポラリー部門や振り付け部門は個性満載。外国ならではの、しかもヨーロッパならではの作品の連続でした。演出、音楽の使い方、衣装、動きも本当にオリジナルのものが多く、アイデアには驚きの連続でした。

私は、最終日24日にマスタークラスも務めさせていただきました。クラスに参加してくれたのは、イタリア、ロシア、ベトナム、アメリカ、日本など世界各国から参加したダンサー達。英語、ロシア語、日本語交えての和気あいあいのクラスになりました。

リガの風景

リガの風景

その後に、表彰式と一位受賞者によるガラ公演が行われました。
ラトビア国立バレエ団のプリンシパルによるライモンダのパ・ド・ドゥで始まり、小さな子供からプロフェッショナルのダンサー達が、クラシック、グルジア民族舞踊、コンテンポラリーなどを披露し、観客は多いに湧きました。
コンクールに日本から参加のワイダンスエンターテイメントスタジオはベストスクール賞を受賞し、参加した生徒もゴールドメダル2名、シルバーメダル3名、特別賞を受賞しました。

リガ国際バレエコンクール、マスタークラス

リガ国際バレエコンクール、マスタークラス

4月24日

ラトビア国立オペラ劇場にて、「白鳥の湖」を見ました。(コンクール後、何と間に合いました)
2002年5月24日にこの劇場で初演された作品です。
「白鳥の湖」は私にとっては1番思い入れのある作品ですが、どこで見ても本当に音楽を聴くだけで感動します。
振り付けは、ほとんどプティパ/イワノフ版、ロシア版オリジナルに近い振り付けでした。
衣装が素晴らしく、3幕はロットバルトの手下であると言う解釈からか、キャラクターダンスの全ての踊りが赤と黒の衣装に統一されていました。まるでファッションショーを見ているような素敵なデザインの衣装でした。このバレエ団では、2幕と3幕のオデットとオディールはダンサーを変えていましたが、2人共見ごたえがありました。

5月に、ベルリンフィルハーモニーのバイオリン奏者とのコラボレーション公演をプロデュース公演させていただき少し踊ります。

★5月21日(土)14時開演
お問合せ 伊東市国際交流協会 TEL:0557324666
★5月26日(木曜) 午後7時 開演(午後6時30分 開場)
アクア文化ホール(阪急宝塚線「曽根駅」から東へ300m)

プログラム(予定)
"Four Seasons"(Holm Birkholz)
「リベルタンゴ」
「チャルダッシュ」
「バッハソナタ」
「瀕死の白鳥」ほか
※プログラム内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

チケット
一般2,500円、学生以下(5歳以上大学生以下)1,000円 全席自由
(5歳未満のお子さまの入場はご遠慮ください)

チケット販売場所
豊中市立アクア文化ホール(9:00〜20:00 /月曜休館)
豊中市立ローズ文化ホール(9:00〜20:00 /火曜休館)
チケットぴあ <http://t.pia.jp/>  電話予約/0570-02-9999 (Pコード450-743)

お時間ありましたら足を運んで頂ければ幸いです。

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

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