2011年 新しい年をベルリンで迎えました。

昨年も一言では言えない位色々なことを学び、体験した1年でしたが、また新しい目標に向かって進んで行きたいと思います。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

今年は1月新年早々から日本公演という年明け。
嬉しい幕開けとなります。

12月10日

今シーズンの『くるみ割り人形』が始まりました。
<キャスト>
ヤナ・サレンコ&ジーヌ・タマズラカウ
12月13日、21日も『くるみ割り人形』の公演。
今年も、可愛いバレエ学校の生徒と競演ですが、ドキドキしながら出番を待っているのを見ているのは新鮮で微笑ましいです。
毎年『くるみ割り人形』は凄い人気で、ほぼ全ての公演がソールドアウト。
今年は全ての公演がドイツオペラで上演されました。この季節になると、クリスマスマーケットや、町中がくるみ割り人形の音楽に包まれます。ドイツの国民は、クリスマスマーケットに行くのを恒例の行事にしているようで、皆、まだ私は今年行ってないので行かない?と誘って下さいます。
寒いのはあまり好きではないので、私自身は外でゆっくりショッピングする気になれませんが、ドイツ人は皆本当に満喫しています!

Photo:Emi Hariyama

12月17日
辻井 伸之君のベルリン リサイタルを聞きに行きました。
プログラムはムソグルスキーの「展覧会の絵」、ショパン、リスト。
辻井君のベルリンでのデビューコンサートでした。
とても感激しました、演奏は勿論のこと、辻井君のここまでの過程や周りの方々のサポートがあり、今日のこの日があるのだと思うと胸が熱くなりました。
テクニックと、パワーが特に素晴らしく、本当に信じられない演奏でした。
この先彼がどのような演奏家になっていくのかとても楽しみです。

Photo:Emi Hariyama

12月18日
Berliner Festspieleで、Shei Wei のプロデュース公演を見ました。
十数人の個性豊かなダンサーが各々の体の特徴や個性を活かした振付で、照明も効果的でとても興味深かったです。
カンパニーを率いるShei Wei氏も自ら振付、衣装デザインをした作品をベルリンで初めて披露し、喝采を浴びていました。
トリプルビルで3つの作品を披露してくれましたが、どれもダンサーの特徴を表に出した作品で、動きと体が一体になって踊りが出来上がっているように見えました。

12月22日
ゲルギエフ指揮でフィルハーモニーのコンサートを聞きました。
ラフマニノフのピアノコンサート3番と展覧会の絵。
「展覧会の絵」は、ラベル版。
先日、ピアノで聞いたところだったので、オーケストラの演奏と聞き比べることが出来とても面白かったです。
素晴らしい演奏でした。
ロシア色が凄く出て正に、私自身ロシア留学時代の光景が目に浮んでくるようなインスピレーションを受けました。

12月26日
『くるみ割り人形』の2回公演。
<昼キャスト>
クラシーナ・パブロワ&ミハイル・カニンスキー
<夜キャスト>
ヤナ・サレンコ&マリアン・ワルター
15時と19時の2回公演でした。
1回目の公演が17時半くらいに終わり、一息ついたらもう2回目の公演の時間になり、あっという間に2回公演が終了。
この日、マラーホフ監督は2回とも御覧になっていました。

12月29日
ベルリンフィルハーモニーにて、シルベスターコンサートを聞きました。
指揮は今人気も実力も素晴らしい、ドゥダメル。
メゾソプラノはガランカ。
演目は「カルメン」「サムソンとデリラ」「動物の謝肉祭」「火祭りの踊り」などから有名どころの抜粋演奏会。
樫本 大進さんがベルリンフィルのコンサートマスターに正式就任して初めてのコンサートでした。オーケストラ団員が皆、祝福歓迎しているような暖かい雰囲気で、私自身もとても嬉しい気持ちに包まれました。
ゴージャスなドレスを着た御婦人やタキシードの紳士など、観客席も新年を迎える特別な雰囲気に包まれ素晴らしい演奏会でした。

12月31日
ベルリンの大晦日はとても華やか。
この日はシルベスターコンサートのはしごで1年を締めくくりました。
まずは、ベルリンフィルハーモニーのシルベスターコンサート2回目が17時15分から、終演後走って、19時から国立歌劇場のベートーベン「第九」を聞きました。
「第九」を聞くのは毎年私の恒例となっています。
2009年はドダメル指揮(先にも書きましたが、彼は2010年フィルのシルベスターコンサート指揮者)、今年はバレンボイム指揮でした。
今年1年あったことを思い出しながら素晴らしい演奏を満喫しました。
お世話になった数々の方々に心から感謝を述べたいと思います。

Photo:Emi Hariyama

1月1日
今年の初仕事。
元旦から早速、『くるみ割り人形』の公演で幕開けです。
日本で子供の頃過ごした頃はお正月は、お店やレストランなど全てが閉まり厳粛な雰囲気だったことを思い出します。(今はお店も開いていますね!)その当時は1日から公演など考えても居ませんでしたが、もうほぼ毎年、恒例行事となっています。
<キャスト>
ヤナ・サレンコ&マリアン・ワルター
この日は昨日の大晦日の賑やかさとはうって変わって、街はひっそりと静まり返り雪の美しいベルリンの1夜となりました。

1月6日、8日
シラー劇場にて『カラバッジョ』の公演。
連日公演が続きます、日本公演のリハーサルも並行中。

1月5日、7日
『くるみ割り人形』の公演。
<キャスト>
コリーン・ベルディユ&ライナー・クレンシュテター
7日は『くるみ割り人形』の前に、『シンデレラ』の通し稽古がありました。
7日の本番はコリーンのラストパフォーマンスでしたので、皆ステージの上で功を労いました。花束とプレゼントを贈呈し、涙の祝福となりました。

さて、日本に行くのも、秒読みになってきて皆とても楽しみにしています。

この日記がアップされる頃には日本に到着している頃かと思います。
初日は、『シンデレラ』。
マラーホフ監督の作品で、一般に知られるシンデレラとは全く違った設定になっています。
『チャイコフスキー』は、マラーホフ監督の18番とも言える作品だと思います。
東京文化会館はドイツオペラと同じくらい大きいので、それを想定してリハーサル中。
日本公演の模様も追ってアップします!

来月は日本公演の様子などもお届けします!
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

サイトアドレスが変わりました。
emi.eiarts.netになりましたので宜しくお願いいたします。

インタビュー & コラム

hariyama.jpg

針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

ページの先頭へ戻る