今回は日本からお送りします

ベルリン国立バレエ団は只今夏休み。皆思い思いの夏を楽しんでいることと思います。

6月28日
ベルリンからグラナダへ。
テーゲル空港に集合し、エアベルリン(航空会社名)でマラガまで約2時間飛行。
マラガからバスで2時間、ようやくグラナダに到着したのは22時ごろでした。
マラーホフ監督や、ポリーナ・セミョーノワなども皆バスで一緒に行きました。
ホテルはアーハンブラ宮殿のすぐ近くだったので山の上。
走行中の景色が素晴らしく私は感動しながらドライブを楽しみましたが寝ているダンサーも多数。
その後、数人のダンサーと一緒に山の下まで降りていき街中で夜御飯を食べました。

Photo:Emi Hariyama

6月29日
この日のリハーサルは20時から。
グラナダの日中は40度から45度という暑さ。
日中は暑さのあまり、お店やレストランも閉まるのでびっくりしました。と言う訳でリハーサルも日が少し落ちてからという事で20時から始まりました。
写真はクラス風景、この時点で20時過ぎなのですよ。
今日は暑さにまして、スペインはサッカー(ユーロマスター2008)で盛り上がりました。
決戦のこの日はスペイン 対 ドイツ!
20時45分から試合開始だったので、クラスが終わったら皆テレビにかじりつきながらのリハーサルで楽しい雰囲気でした。
リハーサル終了は午前2時半。
その頃には涼しくなり気持ちの良い風が吹いていました。

Photo:Emi Hariyama

6月30日
1回目の本番。
本番の感想は7月2日にまとめて書きます。
この日のハプニング。。
本番が午前2時ごろ終わり、ホテルのレストランは2時半までなので皆そこで食べる予定が早く閉まってしまっていたので、入れませんでした。
閉店時間より早く閉めてしまうなんて、日本ではあまりないと思うのですが。
交渉してもスタッフが帰ってしまっていて無理!だったので、その辺に売っていたサンドイッチなどで夜を済ます羽目になってしまいました。
それにしても朝、昼がフリーで、仕事が始まるのが20時というのはおかしな気分です。

Photo:Emi Hariyama

7月1日
休日。
皆、各自好きな事をして過ごしました。
プールに行ったダンサーが圧倒的に多かったようです。
私は芸術巡りをしました。
アーハンブラ宮殿の中に入って素晴らしい秘宝や建築を楽しみ、博物館にも行ったりしました。

Photo:Emi Hariyama

7月2日
グラナダ2回目の本番。
20時まで、皆好きなように過ごしたようです。
劇場はアーハンブラ宮殿構内。
本当に素晴らしい環境で、バラ園や山上からの景色を背に、野外劇場での公演でした。
世界遺産でもある宮殿の中で踊れるというのは一生の思い出です。
ベルリンでのセットは使わず、アーハンブラ宮殿内の木々を使い、照明も野外独特の雰囲気をかもし出して幻想的なものとなりました。

Photo:Emi Hariyama

日中は45度近いグラナダも夜中は20度台にまでさがりそよ風に吹かれながらの気持ちよいステージ。
傾斜した舞台はモスクワ時代以来(ロシアも舞台が傾斜しています)で懐かしかったです。
舞台からお客様が見えないので(真っ暗でした)どのような感じになっているか不思議な感じでした。
22時半からの公演(このあたりがさすがスペイン)、終演は午前2時前にもかかわらずお客様は最後まで暖かい拍手を送ってくださいました。
7月2日の最終日は2007-2008シーズンの最終日でもあり、公演後ほぼ全員がホテルの野外レストランに集合、その後希望者で山の上で打ち上げをしました。
本当に100万ドルの夜景が見下ろせる山上で持ち寄りパーティ、楽しかったです。

Photo:Emi Hariyama

7月3日
私は、皆とは別行動でローマへ。
グラナダからローマまでは直行便で2時間。11時にはローマに到着しました。
Premio Roma 2008を見に行く為にローマへ行きました。ボリショイバレエ学校時代私の担任でもあり、今は校長先生になっておられるLeonova先生との思いがけない再会もありびっくりしました。
このコンクールの審査員長は元ABTプリンシパルダンサー、Julio Bocca。
その他先程も述べましたが、ボリショイバレエ学校校長でもあるMarina Leonovaはじめ、Daniel Agesilas、Ma nan、Juha Kirjonenの計5名でした。

7月4日
ローマから列車でピサへ。
ピサの斜塔など観光してピサからベルリンに帰ってきました。

7月5日
昨日からベルリンに来独中のマーサ・グラハム カンパニーの公演を見に行きました。
初めて拝見しましたが1926年カンパニー設立、上演された作品も50年以上も前に作られた物とは思えないくらいモダンで、エネルギーあふれる、絵画に例えるとピカソなどを思わせる物でした。

現在は日本一時帰国中!
日本を楽しみながらあちらこちら移動も多いです。
8月11~16日は神奈川県宮前平のYダンスカンパニーで講習会を開催します。
その数日後ベルリンに戻る予定です。

来月は2008-2009シーズンスタートの話題をお届けできると思います。

針山 愛美

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

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