ウィリアム・タケットの2作品
2006年から今年にかけて、ウィリアム・タケットはかなり多忙だ。年末・年始、ロイヤル・オペラ・ハウスのリンベリー・スタジオ・シアターで『The Wind in the Willows』の再演、ロイヤル・バレエへの新作『七つの大罪』(4月)、ROH2プログラムの新作である、スティーヴン・ソンドハイム作の『Into the Woods』の演出、また芝居への進出も予定されている。そんな中、3月上旬に、タケットの二つの旧作を見た。一つは、リンベリーでの『タイムコード』(2005年作)、もう一つは、サドラーズ・ウェルズ劇場で、イングリッシュ・ナショナル・バレエによる『カンタヴィルの幽霊』(2006年作)。
両作品に共通するのは、最近のタケットの振付では既に定番となっている、ダンサーによる台詞(『タイムコード』)、録音されたナレーション(『カンタヴィルの幽霊』)と、純粋に踊りだけではない点だ。また、双方とも「家族向け」ということが強調されてはいたが、『タイムコード』はより実験的、『カンタヴィルの幽霊』のほうは娯楽作品としてかなりの水準にあったように思う。