アメリカ公演にも慣れ楽しく演じていますが、ここで今回の『シザーハンズ』のシステムの一端に触れましょう。
私たちは週に8回公演があります。
シザーハンズ・カンパニーのメンバーは、全員7回出演し、1回はお休みがもらえるようにキャストが決まっています。
『シザーハンズ』は今までと違い、全員が2役から3役はしません。ALTERNATES(ダブルキャスト)として、女性二人(レイチェル・ランカスター、ミカ)と男性三人(アダム、アンドリュー、ドゥリュー)が3役から5役をカバーし、それ以外の人は2役までです。(あるいは1役だけ)
3役目からは実際に舞台で演じなくても、リハーサルの時からギャラにプラスしてカンパニーがお金を払わないといけないので(シザーハンズ・カンパニーだけです。)、そうしないためにALTERNATESがいます。ALTERNATESがカバーできない役を他のダンサーが2役目としてカバーします。こうして全員、1回はお休みがもらえるようになっています。
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元旦を過ごしたパームスプリングで、ミカと
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ALTERNATESは最初から3役以上する契約になっていて、3役目と5役目をした時は1週間単位でいくらかプラスになるという契約です。またALTERNATESは自分の最初の役というのがなく、たくさんの役を覚えないといけませんがビジネス的には良い契約です。このシステムはシザーハンズ・カンパニーだけです。
私の旦那役のマーニー役はぴったりのダンサーがみつからなかったので、ALTERNATESのアダムかアンドリューが演じています。
しかしスタンバイ(緊急の時だけの場合)はこういう金銭的な事からもALTERNATESの人たちでもなく、二役をすでに演じているダンサーたちでもなく、一役だけをしているダンサーたちで回します。スタンバイの人たちの衣装は、基本的に肌に直接あたるものは作ってもらいますが、それ以外は衣装の下にTシャツや脇パットなどでカバーして同じ役の他の人の衣装を着ます。
ウエスト・エンドの場合はこのALTERNATES以外にスイングやアンダースタディーという緊急の時のための人たちがいるので大丈夫ですが、私たちのカンパニーは出演者の中で回さなければいけません。このシステムには問題があり、もし一人が怪我や病気で出演出来ない場合は他の半分以上のダンサーに影響がきます。アジアツアーもそうでしたが、一人が病気をすると、ALTERNATESのレイチェルかミカがその役につきっきりになるので他の人も同じ役を休みなしでしないといけません。
アジアツアーでダーリーン役のダンサーが病気になった時は、レイチェルが私の役をできれば、私がダーリーンをカバーできたのですが、既に彼女は病気で出演できない人のカバーをしていたので、私が最初のシーンだけダーリーンをし、後はカンパニーの指示で、グローリア役のほうがメインのストーリーに演技上たくさん絡むのでダーリーンをカットしてグローリアを演じました。また、私が青山劇場で他の公演に出演する時は休みをもらえるはずでしたが、このため休みなしで昼は『シザーハンズ』に出演して、夜は青山で違う公演に出演するというハードスケジュールになったのです。
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アメリカツアー(エタは家族のためアメリカ公演は2,3カ所しか来ません。)もペグ役のダンサーがアクシデントで怪我をしたため、スタンバイのダンサーがカバーをし、このスタンバイの人の役をALTERNATESのレイチェルがカバーをしているので、レイチェルチーム(レイチェルがカバーしてまわる役)は4、5週間休みなしで同じ役をずっとすることになりました。休みがなくなるのは残念ですが、それよりも自分も怪我や病気をしてみんなに迷惑をかけられないというプレッシャーが大変です。
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ですが、はい皆さんもご存知の私たち、何か起こった時はカンパニーのこのシステムが悪いので我々の責任ではない。というとても個人主義のヨーロッパ的な考えでみんながいるので、もちろん、クリスマスやニューイヤーを思う存分それぞれ楽しみました。
ここまで書いた年末になんと、カンパニーからレイチェルにもしものことがあった時のため、メインのストーリーに関わるペグを覚えてくれ。と私に指示がありました。カンパニー側はダンサーにプラスして払うようになることはさけていたのですが、ペグ役のダンサーが怪我をして心配になったのでしょうね。
私としては出演しなくても3役目なのでギャラにプラスされる分ラッキーですが。
次回作の『カーマン』はこのシステムではなく、ほとんどのダンサーが2役を最初から覚えないといけないみたいです・・・・・。
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