関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi
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グルーポ・コルポがブラジリアン・ダンス2作を上演

 今年は、日本人のブラジル移住100周年にあたるそうで、ブラジルの二つのダンス・カンパニーが相次いで来日する。
 以前に、ラスタ・トーマスを中心にしたブラジルのダンス・グループの公演を観たが、ダンスに近いといわれるブラジルの格闘技、カポエイラのテクニックなどを使った、独特のフィジカルなパフォーマンスがたいへん興味深かったのを記憶している。
 近年のブラジルは、バイオエタノールなどの新しい産業も注目され、国力が急速に発展した大国と見なされているので、あるいは文化的状況も変化しているのかもしれない。

 グルーポ・コルポは、1975年、ブラジル第3の都市ベロ・オリゾンチで、芸術監督のパウロ・ペデルネイラスと5人の兄弟姉妹、友人たちによって設立された。ほとんどの公演で、マーサ・グラハムなどに影響を受けた、パウロの弟のホドリゴ・ペデルネイラスの振付作品を上演している。ニューヨークのBAMやフランス、リヨンのメゾン・ド・ラ・ダンスなど、ヨーロッパ・ツアーも行っている。
 今回は『パラベロ』と『オンコト』という2作品を上演した。

 『パラベロ』は、ホドリゴがブラジルの奥地の大自然をイメージして振付けたもの。パラベロとは、<銃のように強烈な太陽の光>を意味しているそうだ。ゆっくりとした独特ステップを一環して使って、大地の上で人間が生きることの原初の喜びを表した。
 『オンコト』は、ブラジル音楽の大スター、カエターノ・ヴェローソとジョゼ・ミゼル・ヴィスニックのオリジナル音楽により、ホドリゴが宇宙のビッグ・バンをキー・ワードとして振付けた作品。オンコトとは、グルーポ・コルボ発祥の地であるミナス・ジェライス州の方言で、「私はどこにいるんだろう?」という意味だそうだ。
 ダンサーは非常に優れた身体能力を秘めていると思われ、特別に超絶的な動きでない動きでも、アフロ・ブラジリアンの感覚で音楽と共鳴してなかなか魅力的だった。ただ、ダンスはモダンダンス的なグループによる動きが構成されたものが中心だったので、楽しみにしていたブラジル的なビートが脈打つソロ・ダンスが観られなかったのは、少々残念だった。
(2008年4月25日、オーチャードホール)

『パラベロ』 『パラベロ』
『オンコト』 『オンコト』

 

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