ガラに続いて、ベッシ−校長時代の最後を飾るバレエ学校公演が、4月1日から8日にかけて、同じくガルニエで開催された。バレエ学校公演も、77年に開始されて以来、アヴリーヌの『二羽の鳩』、リファールの『白の組曲』『騎士と姫君』、リシーンの『卒業舞踏会』、ベッシーの『ニ短調のコンチェルト』『ム−ヴマン』、シャラの『カード遊び』、プティの『旅芸人』、ベジャールの『7つのギリシャの踊り』、ノイマイヤーの『ヨンダリング』、ラコットの『コッペリア』などフランス・バレエの伝統と現代バレエの流れに沿ったバランスよいプログラミングで、観客の目を楽しませてきた。81年以来、何回か行われた日本公演でも、レパートリーのいくつかが紹介されている。
今回の演目は、バレエ学校の第1回公演の際に初演された、バッハ曲の『ニ短調のコンチェルト』と、ジャック・ルーシエ編曲による『プレイ・バッハ』というベッシーの振付作品が2曲に、59年にベッシ−が初演したラヴェル曲、スキビン振付『ダフニスとクロエ』を挟んだ3本立て。ベッシ−自身とバレエ学校にとって、思い出深い作品で構成されている。とりわけシャガールのまばゆいばかりの美術と衣装による『ダフニスとクロエ』を、シャガールの天井画の下で見るのはぜいたくな体験だった。ダフニスのマティアス・エイマン、クロエのベリル・ド・サン=ソヴール、リセイオンのファニー・ゴルスらは、フレッシュな輝きを感じさせた。
バレエ学校も、二世の時代に入っており、現在、イレールの長女ジュリエットとドミニク・カルフーニの長女マリーヌが在学中。マリーヌは、『ダフニスとクロエ』の写真の一番左にポーズしている。
バレエ学校のトレードマークとなった『ニ短調のコンチェルト』とルーシエ・トリオの生演奏による『プレイ・バッハ』では、若々しいアンサンブルがたんのうされ、ベッシ−時代を締めくくるにふさわしい舞台となった。毎年、カーテンコールで見せてくれた、太陽のように明るいあの笑顔がもう見られないかと思うと、一抹の寂しさを覚える。来シーズンからは、エリザベト・プラテルが後任として校長のポストを引き継ぐが、これまで築かれた伝統をさらに発展させていってほしい。 |