「スターズ・オブ・21センチュリー」
2月11日、リンカーンセンターのニューヨーク・ステート・シアターで行われました。
毎年、このイベントをとても楽しみにしています。この夜は観客もとくにゴージャスです。男性は正装、女性はドレスを着てジュエリーをつけて着飾っている方々が普段より多い様子でした。
当日のプログラム順は、前もってプレイビルに印刷されていたものとは全く違っていたので、ダンサーの変更も含めてご紹介します。
日本人の、中村祥子も出演していました。
 |
 |
| 中村祥子とサヴィコヴィッチ |
中村祥子とアヴィコヴィッチ |
Act I(第1幕)
1. Tschaikovsky Pas de Deux
(Maria Kowroski: New York City Ballet, David Hallberg: American Ballet Theatre)
2. Moorhuhn
(Daniil Simkin: Vienna Opera Ballet)
3. Giselle, Act II pas de deux
(Svetlana Lunkina, Nikolai Tsiskaridze: Bolishoi Ballet)
4. E Lucevan le Stelle
(Shoko Nakamura, Ronald Savkovic: Berlin State Opera Ballet)
5. Le Corsaire pas de deux
(Lucia Lacarra, Cyril Pierre: Munich Ballet)
6. Les Bourgeois
(Daniil Simkin : Vienna Opera Ballet)
7. Thais, pas de deux
(Lucia Lacarra, Cyril Pierre: Munich Ballet)
Act II(第2幕)
1. La Sylphide pas de deux
(Svetlana Lunkina: Bolshoi Ballet, David Makhateli: Royal Ballet)
2. Romeo & Juliet
(Anastasia Matvienko, Denis Matvienko: Mikhailovsky Opera and Ballet Theatre, St. Petersburg, Russia)
3. Transparante
(Shoko Nakamura, Ronald Savkovic: Berlin State Opera Ballet)
4. The Lady of the Camillias
(Lucia Lacarra, Cyril Pierre: Munich Ballet)
5. La Rose Malade
(Svetlana Lunkina, Nikolai Tsiskaridze: Bolishoi Ballet)
6. Don Quixote
(Roberta Marquez: Royal Ballet, Daniil Simkin : Vienna Opera Ballet)
7. Defile
 |
 |
 |
| マルケスとシムキン |
マトヴィエンコ |
ラカッラとピエール |
 |
 |
| ロベルタ・マルケス |
ルシア・ラカッラ |
この夜、一番目立っていたのは、ロシア出身のバレエダンサー、ダニエル・シムキンです。現在は、ヴィエンナ・オペラ・バレエのソリストの彼は、たくさんの拍手喝采を受けていました。彼のときは特に拍手が多かったです。
ダニエルの身体能力の高さは、この日選ばれて集まっていたバレエダンサーたちの中でも、抜きん出ていました。私にとって、ABTのアンヘル・コレーラ以来の衝撃です。
彼の肉体の何が違うのかと言うと、筋肉と関節の柔らかさ、そして絶対にブレない重心なのです。体の軸、重心が、どんな超絶技巧を踊っているときでも、絶対にビクともせずにブレないのです。プロのダンサーでも、ほんの少し、多少は重心がブレてしまう時がありますが、彼にはそういうブレが感じられません。
両親ともにバレエダンサーだそうですね。しかし彼は、バレエ学校出身ではなく、普通の教育を受けて、大学入学資格も取得していて、バレエは夜の2時間だけしか学んでこなかったらしいです。ご両親がちゃんと学校教育も受けさせたのですね。彼はバレエ学校出身ではないため、ローザンヌには出れなかったので、他の国際バレエコンクールに出ていたのですね。数々の金賞などを受賞しています。
 |
 |
| シムキン |
シムキン |
この夜、目に焼きついて残ったのは、ダニエルが空中でジャンプして180度開脚している最中に、脚の前後を入れ替えてまた180度開脚して着地するところです。2重蹴りのような超絶技巧です。そのときに、上半身と重心がちっともぐらつかないのです。本当に軽々とやってのけます。これは、本人にとっても得意技のようで、彼の踊りの中に何度も出てきました。ご本人も、他の人たちにはなかなか軽々とはできないだろうということがよく分かっているのだと思います。180度開脚して前後の脚を入れ替えてから着地、というだけでなく、少し変えたバージョンもあって、ドン・キホーテでは、前に大きく脚を振り上げてジャンプして空中で前後の脚を入れ替えて着地する、ということもやっていました。
ダニエルは、まだ少年っぽさを残していますが、今後もっと筋肉がついて大人な感じに成長して男らしくなって、世界的に注目されるダンサーになることでしょう。
※写真キャプションが 一部間違っておりましたので修正いたしました。
読者のみなさまにはご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。(3月11日) |