ニューヨークは、だんだん暖かくなってきました。春の到来も近いです。もうすぐ、ここも桜やモクレンの花が満開になるでしょうね。
さて、今月は、日本から公演に来ていた演劇界のD.K.ハリウッドについても書きました。彼らは、純粋なダンスカンパニーではなく、歌・踊り・演劇のカンパニーですが、扱っているテーマもニューヨークにピッタリで面白かったので、取り上げました。もっとニューヨークの大きなホールで上演して、たくさんの人々に観ていただく機会を実現されるといいですね。彼らはきっとニューヨークで受けるだろうし、成功できると思います。応援しています。
●サンフランシスコのカンパニー「Printz Dance Project」
| 3月3日から6日まで、ジョイス・ソーホーにて行われた、Printz
Dance Projectの公演を観にいきました。コンテンポラリー・ダンスの殿堂であるジョイス・シアターよりも小さく、ダンスのレッスン場のような雰囲気で、客席とステージが同じ高さの劇場です。ですから、至近距離で、観客とステージと一体になって鑑賞できる、とても雰囲気のいいところです。出演するダンスカンパニーもジョイス・シアターよりも小規模なものですが、たまには小さなカンパニーの作品も拝見してみたくなったので、今回は初めて取材に行ってみました。サンフランシスコを拠点としているカンパニーで、アーティスティック・ディレクター兼振付家は、Stacey
Printz です。彼女は、12年以上、フュージョン・テク二―ク、モダン、ジャズ、ヒップ・ホップ、ワールド・ダンスなどを教えつづけています。現在も、サンフランシスコ・ダンス・センターとセント・マリーズ・カレッジのスタッフを務めています。 |
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今回出演したダンサーたちは、Printzも含めて8名です。上演作品は、5つの小品集でした。
「0-10 in 17」は、舞台後方に大きなスクリーンが置かれ、17分間のストップウォッチ(17分から16分59秒・・・と逆に進んでいくもの)が映し出されていました。これは2002年初演の作品です。エレクトロニックのハウス音楽で、2人の女性は黒のつなぎの上下に、両ひざ、両もも、胸、背中にローラースケートをつけて出てきました。そして、踊りながら、時々床に寝転がって体のローラースケートで、滑りながら動いていました。その他にも6人の男女のダンサー達が次々に出てきて踊りましたが、この2人のローラースケートを使った振付が特に目立っていました。
次に面白かった作品は、最後の『サーフェイシング』です。これは、ヒップ・ホップの曲で、ダンスも、ヒップ・ホップを多用したものでした。スクリーンの後ろから次々にダンサーたちが出ては消えて、マイクを持った男性のヴォーカル付きでした。そして中盤になって、一人の男性がスクリーンの後ろから出てきて、彼はマイクを口にくっつけて、ヒップ・ホップのリズムをすべて生で、一人でやっていたということが明らかになりました。そしてしばらくの間、彼の口による生伴奏が続き、会場は大いに沸きました。 |
●アフロ・ブラジリアンの音楽で踊った「ダンス・ブラジル」
3月1日から6にちまで、ジョイス・シアターにて、ダンス・ブラジルの公演がありました。ダンス・ブラジルは、1977年にJelon
Vieiraによって設立されたカンパニーで、1980年にアルヴィン・エイリーがディレクターとして参加して、このカンパニーの目的をフォーカスするために助けたそうです。このカンパニーは,アフロ・ブラジリアン・ムーヴメントのユニークなヒュージョンと、コンテンポラリー・ダンス、カポエイラ、アフリカとブラジルを起源とする伝統的なダンス(奴隷制に対して戦うことを意味する)を表現しています。
今回上演の作品は、『レトラトス・ダ・バイーア』で、ニューヨーク初演。フランス人写真家、人類学者のピエール・ヴェルガーが、1960年代に出版したバイーアの文化についての本にインスパイヤされた作品です。バイーアは、ブラジルで最もアフリカ人の祖先を持つ人々が多い州です。この作品は、伝統を反映したバイーアの現代の文化を表しています。
作品は、全編通して4人のミュージシャンによる生演奏でした。伝統的なバイーアの音楽をルーツにもったアフロ・ブラジリアン音楽が使われていて、カポエイラの歌、漁師の歌、トラディショナル・サンバ、そして現代のポピュラー・スタイルの音楽が演奏されました。この生演奏も素晴らしかったです。ダンスと音楽・演奏の素晴らしさのバランスがとてもよかったです。ダンサーは12名でした。
舞台は、最初、手前に舞台いっぱいの薄いスクリーンがあり、そこにバイーアの映像が映っていて、その向こう側に踊っているダンサーたちが透けて見えていました。振付は、迫力のあるスピード感いっぱいのサンバ、カポエイラの技を使ったバトルは圧巻でした。回し蹴りを連続で続けたり、逆立ちしたまま足を閉じたり広げたりを繰り返したり、バック宙、バック転を繰りかえしていました。土っぽい、力強い、大地を思わせるようなイメージの振付が印象的でした。 |