●クラシック音楽をタップダンスのソロで踊ったサヴィオン・グローヴァ―
1月4日から23日まで、現在のタップダンスの第一人者であるサヴィオン・グローヴァ―による「クラシカル・サヴィオン」の公演がありました。
ジョイスシアターでは、通常は1週間公演が普通ですが、これは異例の3週間公演です。人気があるからでしょう。
サヴィオンは、今は亡きタップの巨匠であるグレゴリ―・ハインズの甥で、2、3歳からタップをやり始めたといいます。
大ヒットとなったブロードウェイミュージカル『ブリング・イン・ダ・ノイズ、ブリング・イン・ダ・ファンク』の振付で、96年にト二―賞を受賞しました。
今回の公演では、楽団の生演奏の音楽で、彼が全編ソロでタップダンスを踊り、とてもゴージャスな公演でした。私の好きな楽器である本物のハープシーコードが使われていて、驚きました。
これは1台、少なくとも200万円くらいするものです。バロック音楽に使われる古い楽器です。舞台真中に、タップの音がよく響くように、厚さ20センチ位の、木で出来た台が置かれ、彼はその上で踊っていました。
衣装は、正装のタキシードを着ており、暑くなったら上着を脱いで踊りました。
ヴィヴァルディやバッハなどのクラシック音楽でタップをするという、
新しい独自の試みでした。クラシック音楽とタップダンスという意外な組み合わせは、観るまではどんなものか想像がつきませんでしたが、クラシック音楽にタップのビートが入っても音が合っていました。
彼の踊りは、とても強弱の強い、メリハリのあるものです。ずっと最初から最後まで休憩無しのノンストップのステージで、ソロで1時間半は踊りつづけたので、汗だくで大変そうでした。
全身、リズム感のかたまりのようでした。最後に、ジャズのバンドに代わり、ジャズに合わせながらタップを踏んでいました。サヴィオンが、マイクを持って歌う場面もありました。 |

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●第8回ジャパニーズ・コンテンポラリー・ダンス・ショーケース
| 1月7日と8日に、ジャパンソサエティーにて、第8回ジャパニーズ・コンテンポラリー・ダンス・ショーケースが開催されました。
日本から招かれた5組のグループがダンスを披露しました。Batik、森山開次(ソロ)、千日前青空ダンス倶楽部、モノクローム・サーカス、ノイズム05です。
いつもアメリカのカンパニーをはじめ、ニューヨークにやって来る海外のカンパニーの公演を見慣れているため、今回の公演はとても日本的だと感じました。
全員日本人ばかりだったので、ダンサーたちの体格や背丈や顔が似ていて、不思議な感じでした。また、振付の意識が客席に集中しているようで、全員、身体も顔も客席のほうを向いて踊るような印象を持ちました。
海外のカンパニーだと、ダンサーたちは舞台のすべての方向を使って色々な方向に意識を向ける振付のほうが一般的です。今回の彼らの振付は、逆にこちらの人々が観ると、ものめずらしいのではないかと思いました。
あと、時々見受けられた、観客をわざと不快にさせるようなエログロっぽい振付も、とても日本的だと思いました。アメリカの振付には、こういう湿っぽい感覚は無いです。 |
千日前青空ダンス倶楽部 |
面白かった印象に残っている作品は、振付家の黒田育世が率いるBatik。彼女は2003年のトヨタ・コレオグラフィー・アワードを受賞しています。
ダンサーたちの背格好が皆似ていて、お揃いのロリータの服を着ていたので、人形が並んでいるようで、不気味な感じがしました。わざと観客を不快にさせるような振付が多く、無表情だが狂気を表していました。
日本らしくて面白いと思いました。これは、外国人が観たら怖がると思います。日本では、このような不気味な振付が流行っているのでしょうか。
もう一つ面白かったのは、ソロで踊った振付家の森山開次で、白いフンドシのような布を巻いて、右足だけひざまであるズボンを着て出てきました。
リズムの無いスローな動きが多く、静止が長かったので、踊るのは大変だと思いました。鳥のようなつばさを動かす手の動きや、関節を外したような動き、腕で倒立したまま止まったりしていました。
最後の挨拶はなんと、土下座でした。彼の振付も、とても日本的なものを感じました。個性的で面白いと思います。
最後に出演した振付家の金森穣によるノイズム05は、ダンサーたちの技術的なレベルがとても高かったです。
彼は、牧阿佐美バレエ団に在籍後、モーリス・ベジャールのもとで学んだ後、イリ・キリアンによるネザーランズ・ダンス・シアターIIと、リヨン・オペラ・バレエなどで踊りました。
この作品は、不快な電子音の音楽を使っていました。振付は、バレエベースのコンテンポラリーです。
ダンサーの位置や動きはランダムで、バラバラな動き方をしていたので、この感覚は、日本ではなく海外で培ったものだと感じました。
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