HOME信州上田 TSUKURUTE 〜手にした品物の向こうに、今日も作り手がいます〜 『精巧な連なり』

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『精巧な連なり』
手にした品物の向こうに、今日も作り手がいます。

型抜きされたままの平らなパーツたちが、細かく丁寧に繋ぎ合わされてゆく。それはまるで、形を生み出す魔法。あたかも別々の形をした生地から、袖や衿、胸ポケットまでもが組み合わされて、初めてシャツという存在そのものが目の前に浮かび上がってくるかのような。シューズの表面全体を、機能的かつ見栄え良く仕立て上げる。これが「製甲」です。

気品ある落ち着いたドレスのようなトゥシューズ、華やかさと快活さがあふれ出す刺繍入りのフォークダンスシューズ。ここには十人十色の個性溢れる靴たちが続々と集まります。頻繁に姿を見せる常連たちばかりではなく、時おり気まぐれに顔を出すチアリーディングブーツなど、それぞれに魅力いっぱいの個性派たち。分け隔てなく手塩にかけて送り出してあげたいと、作り手たちの気持ちもぐっと引き締まります。

例えば、トゥシューズ。履き口全体の縁周りや、先端の調節ゴムの出入り口、左右の脇や踵部分などをきめ細やかに縫製します。普段はあまり気づきにくい、裏地を付ける「裏貼り」も。履き心地に影響を及ぼす工程が、幾重にも連なります。

『少しでも段差やアタリを減らすために、極力薄く縫うように心掛けています。』 作り手は、しっかりとそう口にします。一足の製甲だけでも、使用されるミシンの数は4〜6種類にも。求められるのは異なる機能性だけではなく、それらを巧みに操る確かな知識と技術です。美しさと履き心地を追求した日々の努力は、踊り手たちの足元にそっと集約されます。

工夫を重ねたステップの組み合わせが、見応えのあるひとつの振り付けへと変貌を遂げるように。作り手たちはミシンを疾走させながら、今日も多彩なパーツを正確無比に連ね合わせ続けています。

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